前回:現実は潜在意識と一致する


今回は潜在意識についてさらに掘り下げます。

潜在意識と顕在意識

このトリセツでは、自覚されている意識のことを「顕在意識」と呼び、自覚されていない隠れた意識を「潜在意識」と呼びます。顕在意識が思考や発言を決めているのと同じ様に、潜在意識は自覚のないまま、思考や発言に影響を与えています。

潜在意識の力

意識を氷山に例えて、表に出ている顕在意識は大きな氷山の一角に過ぎず、表に出ていない潜在意識は巨大なものだ、と表現することがあります。潜在意識と顕在意識のパワーバランスは9:1だとか、いやいやもっと差があるとか…

これは、顕在意識がいくら頑張っても、潜在意識を手なずけない限り、思うように生きるのは難しい、ということを表す例え話です。思いをかなえようとするとき、潜在意識の役割はたしかに大きいので、そこから見れば大変適切な例えです。

しかし、顕在意識がそこまで無力かというと、ちょっと違う気がします。

選手とコーチの関係

私が思うに、潜在意識と顕在意識の関係は、選手とコーチの関係に似ています。

実際に競技に参加するのは選手なので、選手なしにコーチは成り立ちません。しかし、良いコーチに出会うことで才能を開花させるアスリートは大勢いますし、名コーチから離れた途端に力を失ってしまうアスリートも、少なくありません。

顕在意識の力も決して侮れません。

潜在意識を埋め尽くすビリーフ

このトリセツでは、コーチである顕在意識が潜在意識に働きかける手段を、スマホやパソコンになぞらえて「インストールとアンインストール」と呼ぶことにします。

スマホにインストールされているのはアプリですが、潜在意識にはたくさんの「ビリーフ (信念・思い込み)」がインストールされています。

幼少期から事あるごとにインストールされてきたビリーフによって、潜在意識は埋め尽くされています。

ビリーフが現実を作る

それらのビリーフは潜在意識の中で寄木細工のように複雑に組み合わされて、1つの形を作りあげます。

ここで、前回も登場したこの図をもう一度見てみましょう。

潜在意識は、現実世界と一致しています。

つまり、無数のビリーフを組み合わせて作られた1つの形こそが、私達が日々目の前にしている現実世界そのものだということです。


次回:潜在意識のホメオスタシス(恒常性)